初の読書会開催。半年にわたるサピエンス全史輪読会を終える

 

読書していないとそわそわするやっちです。

運営コミュニティのゆるまじにて週1でサピエンス全史輪読会なるものを続けてきました。

サピエンス全史は上下巻で20章まであるもので、長かった物語もフィナーレを迎えることとなりました。

実は読書会というものを開催したことがなくて、今回初めてやってみたんです。

これまでやりたくてもなかなか人が集まらず、あるいは続けられず、終わってしまうのでした。

なんだか今の自分ならできそうな気がしてやってみたら、最高の時間となりました。

今回は、読書会をやってみた所感を書いてみようと思います。

 

読書会の効能

読書会にはいろんな方法があります。

  • 各自がおすすめの本を持ち寄る
  • 一冊を全員で読んできて感想を述べる
  • ひとりで読むには難しそうな本を知恵を合わせ解読する
  • セラピーとして本を活用する
  • 著者をゲストに招きトークイベントを開催し交流をはかる

今回は一冊をみんなで読んできて、章ごとに分け担当制とする輪読会形式にしました。

毎回、その章の担当者がプレゼンをします。

そして、それぞれの感想を述べます。およそ1時間ぐらいです。

週1でオンラインで集まり、繰り返しサピエンス全史を読んできます。

みんな結婚していて、お子さんもいる中でよくぞ調整してくれたと思います。

それで、僕は毎日あたりまえのように本を読んでいて、もしかしたら自分でひたすら読み進めていればよかった可能性もあるわけです。

そんな中で輪読会をやってみて、この方法は大成功だったと思いました。

というのも、「みんなの感想から新たな知見が生まれるかもしれない」という淡い期待を通り越して得るものがあったからです。

それは、そもそも人は見たいものしか見ないということがわかったことです。

まるで別の本を読んでいるかの如く、自分にまったく見えていない部分を取り上げる方もいれば、僕が気になった箇所について見えていなかった人がいるわけです。

それってとてもおもしろいですよね。

同じものを見ているのに、見えているものとそうでないものがある。

つまりは自分で見えているものだけについて感想を述べることは、もしかするとその本の真意からは遠ざかるかもしれないということです。

これって本だけの話ではなくて、家族や同僚との会話の中でも起こっていることと思います。

思い込みによる誤解とかそういう話とは別の、そもそも見えているものと見えていないものがあるということです。

今回の輪読会では、そのことを学ぶことができました。

 

読書会で垣間見える参加者の人生

サピエンス全史ってあらゆるテーマを扱います。

生物、農業、科学、宗教、資本主義、気になるものが目白押しです。

だからこそ自分の人生と結びつけざるを得ないというか、これまでどうこの世界について考えて生きてきたかが浮き彫りになってくるんです。

それって、すごく深い自己紹介だと思っていて、僕にとってこの上ない至福の副産物なんです。

むしろ、それを目的に読書会を開いたのではないかと思えるほどにおもしろさに繋がりました。

参加者のみなさんも、サピエンス全史のプレゼンを楽しみにしているというよりは、人生のぶつけあいを楽しんでいる様子でした。

みんな、語りたいことが本当はあるんですよね。

ただ、うまく言語化できなかったり、きっかけがなかったりする。

その歯がゆさをうまく引き出してくれるツールとしてサピエンス全史があったし、読書会の醍醐味ってそういうところかなと思えました。

 

次の本を選ぶのが難しい

そんなわけで読書会は大成功だったわけですが、次なる問題が生まれました。

これだけ読後感のよかった大作のあとにどの本を選べばいいか悩みました。

どの本を選ぶかでメンバーも変わってくると思うので、自分の良し悪しだけで判断するのも気が引けます。

人類史から未来の予測まで、幅広い本であったので、ここから少しずつ絞っていくイメージはあるのですが、おもしろそうな本の候補はあれど選べないものですね。

今はミヒャエル・エンデの『モモ』が候補となっており、時間泥棒の話で時間について考えさせられるものです。

昨今では自分を大切にする時間について考える人が増えているような気がしています。

そして、何かに時間を奪われている認識のないまま日常を送っている人も多くいます。

そんな時間の考え方、扱い方についてみんなで話し合えることは、サピエンス全史と同様に人生が垣間見えるものとなるのではと思っています。

どうなるかはわかりませんが、次の読書会も楽しみです。

 

 

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ゆるみ案内人 | やっち