ゆるみの時間で目指しているもの
ゆるみ案内人のやっちです。
この記事ではゆるみの時間で目指す方向について記してみたいと思います。
知っておくとやりやすい人もいるかもしれません。
ゆるみの時間では根拠より「感じること」をとても大切にしています。
感じるというのは、自分の中で起こっていることに集中するということです。
ヨガを日本に広めた第一人者である沖正弘氏は下記のように言います。
心はいくつかに分けるとわかりやすい。心を大きく二つに分けると、「意識」と「無意識」になる。これに「潜在意識」と「宇宙意識」を加えることもできる。
別の言い方をすると、「心身別々の心」と「心身一体の心」。これは頭の中の知識だけという状態と、その知識に体が自然い協力して自分のものとしている状態のことである。
また「先天心」、「後天心」にも分けられる。赤ん坊がおっぱいを飲むような、生まれるまえからもっていた本能と、生まれたあと訓練しておぼえたことの二つである。
しかし、わかりやすいのは、心の動きによって分ける方法だ。
感じる。思う。考える。
「考え」ぬいたすえにそれが「思い」になり、強い思いが「感じ」になる。
そして、人間の生命にとって、もっとも重要なのはこの「感じ方」なのだが、残念ながら現代人は、訓練しないと、自然や宇宙をその瞬間に感じたり、思ったりすることができない。
感じた、と思うことがあっても、それは経験や知識というフィルターを通したものであり、ほんとうに感じたのとはちがうのだ。
心も体も、健康になる、美しくなる ヨガの喜び
自分が「感じる」としていることは、もしかすると社会や他人の影響によるものかもしれず、そこに自身の純粋性があるかを問う必要があるかもしれません。
ふと思い返せば「考え」のみで終わり、感じるどころか「思う」までいっていない人も見かけることがあります。
現代人にとって、感じることはそれほど難しいのです。
だから瞑想をして、感じる力を鍛えるとよいのだそうです。
ただ、瞑想が苦手な人はどうすればいいのでしょうか。
だからこそ、ゆるみの時間の出番なのです。
瞑想というとじっと座禅を組むイメージがある人もいるかもしれません。
動く瞑想は動禅とも呼ばれ、必ずしもじっとする必要はないのです。
散歩も動禅のひとつです。
「瞑想しているかのような状態をつくるには何をすればいいのか」
これを考え、思い、感じた末に注目したのが、「ゆるみ」でした。
呼吸と脱力
瞑想では呼吸がとても大事と言われます。
緊張でガチガチの人の呼吸が深いとは思えませんよね。
無心で遊んでいるときはどうでしょうか。
沖氏は、遊んでいるときの呼吸は、深く、長く、整っていると言います。
どうやら、緊張やストレスが呼吸の邪魔をするんですね。
動転している人は呼吸が荒くなり、たくさん息をしているようにも見えます。
しかし急激に浅い呼吸を繰り返しているだけで、目的である全身に酸素をめぐらせるに至っていません。
心身がゆるんでいるときこそ、より呼吸がしやすくなります。
呼吸と同時に、力が入りすぎた箇所を解きほぐしていきます。
現代人は脱力が苦手です。
特に首、肩、腰などに力が入りがちで、疲労を溜めやすくなっています。
常に力を入れていられるわけがありませんから、痛みとして身体が悲鳴をあげます。
毎月のようにマッサージや整体に行く人が後を断ちません。
もちろんリラクゼーションとして利用するのは問題ないですが、困っては治すことを繰り返すのは、時間とお金がもったいない気がします。
部分的に身体をゆるめることは、普段あまり意識しない人にとってとても難しいことです。
肩甲骨だけを、背骨だけを動かせと言われても、ピンとこない方が多いでしょう。
しかし、慣れてくると日常でセルフケアができるようになってきます。
かくいう僕自身が毎月のようにマッサージに行く人間で、昨年はとうとう1回も行かない年となりました。
普段動かさないところを動かすことは、全身のめぐりにとても役立ちます。
ヨガでも、気功でも、太極拳でもなんでもいいのですが、自分に合ったものを選ぶといいです。
やっちはヨガ、ピラティス、システマ、気功などを試した末にゆる体操にたどり着きました。
脱力トレーニングは、現代人にとって欠かせないものなのです。
心身を別々のものにする原因
身体をゆるませれば、呼吸が整い脱力できることがわかりました。
ただ、それだけでは純粋なる「感じる」に至らず、まだ距離があります。
「感じる」の前に「思う」がありますね。
自分自身で思うこと、ここを通過しないといけません。
思ったことを発言できなかった、思ってもいないことを言ってしまった、そんな経験がある人は僕だけではないはずです。
心身が一体となっている場合、とても滑らかに心と身体が順応して、力強い言葉となります。
逆に、本人が嘘をついているつもりはまったくなくとも、思いの源泉が自分の内ではなく外にある場合は、心身の一体化が難しくなります。
結果として、声なき声になったり、浅く感じる声となるんですね。
人は常に、脳と神経と筋肉の間を伝達物質がいったりきたりしながら、身体の状態を表します。
転んだときはとっさに身を守るための手が出て、かつ力が入ります。
その状況を危ないものとして記憶し、考えて行動するようになります。
このように、危険な状況があったときに自動で身体は動き、経験としてストックされます。
ただし、この仕組みにバグが起こることがあります。
たとえば、小学生のAさんは音楽の授業を視聴覚室で受け、必要以上に先生からモラルを侵害されたとします。
その場合は明らかに先生のやりすぎなわけですが、音楽や視聴覚室のような静かな部屋が、Aさんのトラウマになることがあります。
すると、Aさんがコンサートホールやライブハウスを苦手とすることも納得してもらえると思います。
Aさんの脳では「音楽は危険」であり、神経は自動で働き、筋肉が反応します。
本人が危険と思い込まされている音楽や静かな部屋は、何も悪くないですよね。
なので、「それは危険じゃないよ」と教えてあげる必要があるわけです。
潜在意識の書き換えなどと言われているものです。
単に具体的に伝えても、本人にその自覚がないわけですから、逆に意識を強めてしまう場合があります。
そこで、当時の状況を思い出してもらい、危険と思って拒否する必要がないことを覚えてもらいます。
その手法のひとつとして、経絡アロマセラピーがあります。
経絡とは東洋医学で言う気や血の通り道です。
東洋医学では、人が病気になるのは経絡が乱れているからだと考えます。
なので、筋肉と連動する経絡を整えることで脳、神経、筋肉の流れを調整しようとしているんですね。
また、アロマを活用することによって効果を早める意図があります。
五感の中でも嗅覚は脳の中枢に達するスピードが群を抜いています。
危険信号を発している状態に癒しを与え、危険がないことを知らせます。
対話による手法も効果がありますが、言葉が脳の中枢に入っていかずに頭で考えすぎてしまう人がいるため、それを補うためにもアロマは効果的です。
心身の両方を整えたい
なんとなく、ゆるみの時間の目的が見えてきましたか。
単にゆるく体操をして気持ちよくなり、アロマの心地よい香りを楽しむ時間ではないのです。
身体にとっては脱力トレーニングの役割となりますし、心にとっては本来の自然な反応を取り戻すものとなります。
片方ずつ行うワークショップでもいいのですが、せっかくなら一石二鳥でお得な時間としたいですよね。
そんなわけで、なんとなく“ゆるみの時間“が目指す方針をご理解いただけたらうれしいです。
気になった方はInstagramから問い合わせください。